いい役者は仕事が無い時にこそ作られるのだ

三田さんの話に戻るが、結局なんだかんだ言っても年を取ったのか、そんな蟠りがあるにも関わらず、「ほっといて下さい」と言う三田さんを囲み、子供たちが涙ながらに心を開く様訴えるシーンではつられて泣いてしまった。
 涙もろくなっただけではない。・・これには私が日本の芸能界に対し抱いている懸念を打ち消すひとつの革命があったのだ。
 それは、原作と脚本の面白さだ。
 今や日本のドラマが海外ドラマに打ち勝つ方法は、いかに見ている者を引き込み、感情を共感させるかにかかってきている。
 意外なストーリーと早い展開。それを演じる意外な役者。
 この三つが合致したとき、ヒット作が生まれる。
 そのひとつの要素である、“意外な役者”には、私の嫌いなおなじみの役者の顔が必要になってくるのだ。
 じっくりとオーディションを繰り返し、宝石を掘り返している暇はない。
 若手の育成など、これっぽっちも考えていない。
 いま、とにかくどうやって視聴率をとるか!
 これが、各局の最重要課題なのだ。
 
 日本の役者を目指す人たちにエールを送りたい。
 負けないでくれ!
 いい役者は仕事が無い時にこそ作られるのだ!